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近年、わが国においても内分泌攪乱化学物質による生殖能に及ぼす影響は深刻な問題となってきている。男性の造精機能低下を含めた性機能障害、特に社会的変化の多様性からさまざまなストレスを受けたために勃起障害(Erectile Dysfunction: ED)を訴える症例もとみに増加してきている。1999年の小長井、白井らの報告1)によるとEDの患者数は推定450万人から最大にみて950万人とある。しかしながら、このような症例は、今まで医療対象としての疾患とは認められていないこともあり、実際にこのような症状に悩みながらも受診する機会を得ないまま放置されていることも少なくない。
また、EDの治療法には、1999年、phosphodiesterase (PDE) 阻害薬のバイアグラが承認され使用されるようになったが、内服薬としての利点を有するも全身投与のため副作用の懸念があり、心循環器疾患には投与禁忌である。その効果も十分満足なものが得られてないというのも現状である2-4)。一方、本治療に対し局所注射法として1982年のVirag5)のパパベリン投与に始まりPGE1などが試みられてきたが、注射部位の繊維化や疼痛、さらには持続勃起などの問題があり実地臨床の場で普及するまでには至らなかった。
しかし、近年、α受容体遮断薬、vasoactive intestinal polypeptide(VIP)などの血管拡張剤を混合し、少量の薬剤を注入し十分な効果が得られたとの報告が増えてきている。しかも副作用も少なく、オートインジェクターなどの自己注射器の開発とあいまって、本症を訴える患者が自宅などで自らが使用できる有用な方法として評価が見直されてきている6-12)。1999年WHO主催による第1回国際勃起障害学会が開催され討議されたなかで、われわれはその自己注射法の有用性をバイアグラとの比較について要約を報告2)したが、今回、性の悩み相談室より早期射精(早漏)症を含む勃起障害などの性機能障害で当院を紹介され、ED外来を訪れ受診した患者の臨床的経験を得ることができたので以下に報告する。 |
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