結 語
 
 
 

 
 性の悩み相談室より寄せられた相談では、勃起障害を訴えるも早期射精(早漏)や性交途中での中折れ現象で悩む症例がおよそ半数を占めていたことは男性の性に対する問題の複雑性を物語るものであり、勃起能のみならず維持効果の重要性を明らかにするものであった。また、本法は、直接局所(陰茎)に平均約0.3mLと量の薬液注入のため、全身的な影響も少なくニトログリセリンやバイアグラなどの治療薬との併用も可能であり、局所注入後10分以内に確実な勃起効果が得られ、しかも持続時間も満足行く成績であった。

 オフィステストで完全勃起が得られた症例71.9%を含め性交可能に至った有効症例93.0%であり、50歳未満群83.4%、50歳以上群97.5%であった。また、実際の処方投与量では、オフィステストでの・液量を平均19.3 unitから21.9 unit、・液量を11.0 unitから11.7 unitと増量した。なお、オフィステスト後に3例(5.3%)のドロップアウトがあった。

 再診受診者は現時点で30例あり、問診などの診察やIIEFにより勃起力を高める目的で・液の用量を増加したのが8例(26.7%)、持続力増強7例(23.3%)あった。また満足過ぎるという症例には原則として減量することとし、・液を減量したのが6例(20.0%)、・液5例(16.7%)であり、患者の反応性に応じて適宜薬液量を調整設定することが、本療法の特徴ともいえる。なお、重篤な副作用の報告もなく、投与を中断するような症例はなかった。

 今後、症例をかさね本療法の臨床的有用性ならびに安全性、さらには患者に対するQOLに及ぼす影響についても検討をすすめていくことの重要性が示唆された。

 
 
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